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第1章 プロローグ

『畜生！調子ニ乗ルンジャネェゾ！』
『コイツデモ食ライナッ！』
　ヴァイス兵の装備は銃と大砲だけでは無かった。
　無数のロケットランチャーを装備したヴァイス兵達が臨戦中の少女達に向かって標準を定めた。
　引き金を引くとロケット弾が白い煙を吐き上げながら楕円を描いて少女達に飛んで行った。
　すると１人の少女がそれに気付いた。
「させないよ！」
　桃色のレオタードの少女が戦っていたヴァイス兵を押し払って右手を広げるとたちまち目の前に光の壁が現れてヴァイスのロケッド弾を防いでしまった。
　爆煙を振り払った少女の左手に持たれた武器に桃色の光が灯るとロケットランチャーを構えているヴァイス兵達に先端を向けて小さく円を作った。　
　そして光のサークルに効き腕である左手をグッと握りしめ、思い切り拳を突き立てた。
　途端巨大な光の拳がヴァイス兵達を蹴散らして行った。
『『『『『がぁあああぁぁぁ―――ッ！』』』』』
　吹き飛ばされたヴァイス兵達はビルの壁に叩きつけられて陥没すると音を立てながら地面に落ちた。
「やったね～っ！」
　少女は右手でⅤサインを作った。

『チィ！何ナンダヨコイツ等っ？』
『本当ニ地球人ナノカ？コンナノでーたニハ無カッタゾっ！？』
　次第に数を減らされて行くヴァイス兵達の思考に迷いが生じた。
　その瞬間、足元から無数の緑色の植物の根が生えるとヴァイス兵達の身体に絡み付いた。
　その訳は直ぐに分かった。
　ヴァイス兵達の目に１人の少女が映っていた。
「町をメチャクチャにして、絶対に許さない！」
　緑のレオタードの少女はヴァイス兵を睨みつけると緑色の光が灯った武器を振るった。
　途端ヴァイス兵を縛り上げている植物の根が意思を持つように動くとヴァイス兵達を一気に地面に叩きつけた。
『『『『『ウゲェエエエェェェ―――』』』』』
　ヴァイス兵の全身がボキボキと嫌な音を立てて両腕や足がありえない方向に曲がって絶命した。
「小学校からやり直して来なさい！」
　グリーンはビシッと武器の先端をヴァイス兵達に向けた。