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えっちな姉は俺の成長を喜んでいるらしい
第6章 金髪美女の誘惑!!
お盆休み。
部活動に力を入れるスパルタな学校では、そんな日でも練習はあるらしい。
しかし俺の学校の水泳部は、そんな学校と比べれば幾分か緩めに活動しているため、お盆休みはまるまる休めるのである。
俺は宿題のプリントを片付けると、リビングに顔を出した。
リビングの電灯もテレビもエアコンも、もれなく電源が落とされている。
俺はその全てを起こすと、キッチンに向かう。
そして冷蔵庫からオレンジ味のアイスキャンディーを取り出して一口かじった。
午前十一時半。
本当のところ、今日はまだ家から一歩も外出していない。
いや、それに加えて昨日も一日家にいたな。
一日以上冷房に当たっていたものだから、もはや本当に外は真夏の太陽の熱が降り注いでいるのかどうか、分からなくなってしまった。
むしろ冷房の風に寒さすら覚えているくらいで、そこへアイスキャンディーなんか食べてしまっては、体に何かしらの害が及ぼされるのではなかろうか。
しかし真夏のアイスキャンディーというのは、もはや儀式的な存在になってしまっているのであるから仕方ない。
テレビでは、アナウンサーが無機質な声でニュース原稿を読み上げている。
それにしても……と俺はソファーに座りつつ天井を見上げた。
暇だ。
暇である。
いつもつるんでいる友人達のほとんどは、家族旅行や学校外のスポーツクラブの合宿に参加しているらしい。
そんなことであるから、特に予定のない他の友人達の間にも、わざわざ集まろうとする機運は起きないのである。
それ故に俺はただこうして、成すすべなくぼんやりと過ごすしかないのである。
俺がアイスキャンディーの棒をリビングのゴミ箱に投げ捨ててしばらくした後、玄関の扉が開いた。
ソファーに座ったまま廊下に目を向けると、姉貴が帰ってきていた。
見るだけで熱くなっていく(いやそういう意味ではなく、原義的な意味で)リクルートスーツをしっかり着込んでいる姉貴は、手の中に封を切った封筒とその中に入っていたであろう便箋を持っていた。
姉貴は廊下を渡りながら、それを読んでいる。
ふと、そんな姉貴の口元が弛んだように見えた。
姉貴は俺が座るソファーの前に置かれた、机の前にその手紙を置いた。
「何?」
俺は姉貴と手紙を見比べながら、怪訝な顔をして短く聞いた。
これは俺が見てもいいものなのだろうか。
そういう疑問を込めて。
「まぁ、とりあえず読め」
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