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shigure**
第3章 春時雨 ★
車へ戻ると保科さんは両手を膝の上にちょこんと乗せて俯いていた。
思えば、家族以外の女性を車に乗せるなんて久しぶりだ。
おでこにミルクティーをコツンと当てると、嬉しそうにそれを受け取った。
一瞬見せた柔らかな笑顔と、フワリと香る男のものとは違うシャンプーの香りが俺をくすぐった。
その時、大学3年の時を最後に疎遠になっていた感情が、どこかから音もなく湧き出てきた気がした。
ーー…わかっている。
俺は教師だ。
そんな迂闊なことをしてはいけない。
況してや相手はまだ17歳の高校生だぞ。
そう自分に言い聞かせて理性を保った俺は車を出した。
-春時雨 天多先生side end-
思えば、家族以外の女性を車に乗せるなんて久しぶりだ。
おでこにミルクティーをコツンと当てると、嬉しそうにそれを受け取った。
一瞬見せた柔らかな笑顔と、フワリと香る男のものとは違うシャンプーの香りが俺をくすぐった。
その時、大学3年の時を最後に疎遠になっていた感情が、どこかから音もなく湧き出てきた気がした。
ーー…わかっている。
俺は教師だ。
そんな迂闊なことをしてはいけない。
況してや相手はまだ17歳の高校生だぞ。
そう自分に言い聞かせて理性を保った俺は車を出した。
-春時雨 天多先生side end-