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蝶が舞う時
第21章 意志を継ぐ者
美咲の声に俺は呼び戻され、再び腰を動かして快楽を求める。

「あっ、あっ、あっ、」

美咲は俺の首に手を回して、俺の動きに身体を合わせて喘ぐ。

やがて快感のピークが押し寄せると

「美咲…ありがとう…元気でな…」

美咲の耳元で小さく囁くと、俺は射精して果てた。

美咲の目尻から1滴の涙が頬を伝わって落ちていった。




俺は昼過ぎに美咲のマンションを出た。

美咲と別れ際、

「美咲…いつまでこの仕事を続ける?」

「おじさんが菜摘ちゃんと離婚して、私と再婚するなら今辞めてもいいわ…」

俺が戸惑った表情を見せると

「おじさん…冗談よ。私は将来的にはブティックを開くの。今はその資金集め…」

「そうか…頑張れよ…」

俺は車に乗ると

「じゃ、また会おうな…」

「うん、またね…」


俺も美咲も、もう再会することはないとわかっていた。


そして俺は、菜摘と子供達が待つ所へ向かった。



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