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蝶が舞う時
第10章 新しい果実
傍からみると、家族が和やかに鍋料理を囲んでいる情景にも見えるが、この三人には血の繋がりは無く、個々の事情を背負ったまま、心の隙間を埋めるために寄り集まった住人…

「菜摘、旨いよ! すき焼きなんて久しぶりだ!」

「お姉ちゃん、美味しいよ。」

「菜摘、何か嬉しいな! こんなに誉められたこと無いから。」

その後三人は面白い話題で盛り上がりながら、すき焼きを食べた。


食後の後片付けは菜摘と美咲

俺は手持ちぶさたとなり、仕方なく風呂に入る準備をした。

「菜摘、先風呂に入るから。」

「はーい。先に入ってて…」

俺はバスタオルと着替えを持って脱衣室に向かった。

裸になり浴室へ入ろうとした時、菜摘が入ってきた。

菜摘は俺に抱きつき、唇を合わせると、

「おじさん、今晩必ず美咲ちゃんを抱いてね。」

そう言うと脱衣室から出ていった。


俺の後に菜摘と美咲が風呂に入り、その後三人はリビングのソファーでTVを視ていた。

TVの番組が一区切りつくと、菜摘が

「おじさん、菜摘は疲れたので今日は先に寝るね。お休みなさい。」

「ああ、お休み。」

これが菜摘の策略であることはすぐ判る。

残った俺と美咲は次の番組を視ることにした。

しばらくすると、また美咲は俺の肩に頭をもたげてきた。

俺は美咲の腰に手を回し、体を引き寄せた。

俺は美咲の唇にそっと口をつけ、優しく抱きしめた。

そして美咲の両手を掴み、ゆっくりと立ち上がる。

再び美咲を抱きしめ、今度は唇を合わせて美咲の舌を吸う。

美咲の瞳は潤み、顔が次第に紅潮してきた。

「美咲、おじさんは今から美咲と繋がる。」

「美咲と繋がることで、おじさんは菜摘と美咲の両方を愛することになる。」

「おじさんと繋がることで、この家では美咲は菜摘と姉妹になる。」

「もし、美咲がこれを望まないなら、それでも問題はない。以後、美咲を抱くことも考えない。」

「決して強制はしないし、ただ美咲が判断すればいい。」


俺はしばらく美咲の返事を待った。

下を向いていた美咲が顔を上げて、

「おじさんと繋がりたい…」

「無理しなくてもいい。」

美咲は首を横に振り、

「おじさん、お姉ちゃんと同じように抱いて。」

「この関係はずっと続く。後悔しないか?」

美咲は頷いた。






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