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君を好きにならない
第7章 攻められました

あと
もうちょっとだったのに…。


「なわけねーだろ。仕事だ」


「なんだ…
俺に会いに来てくれたんじゃないんだ」


「当たり前だ」


あっ
信号変わった


信号が変わると
俺はすぐ駅へと向かって
歩き出した


「あ、司さん!
どこ行くんですか?
slow、行くんですか?
最近行ってないですよね?」


うるせー奴だ


確かに真琴が転がりこんでからは
slowには顔を出してない

真琴が居るから
行く必要がないからな


「行かねーよ。
俺はもう帰るんだ。
お前もさっさと帰れよ」


「飲みに行きませんか?
いい店あるんです、近くに」


歩いても歩いても
マサシは着いて来て
とうとう駅に着いてしまった


「マサシ」


「…はい」


「行かねー。
それからな
俺、しつこい奴は
嫌いなんだ」



「…すみません。
久しぶりに会えたから
……うれしくて」


ごめんな、マサシ

こうでも言わないと
お前も辛いだろ?


「じゃあな」


「…はい、じゃあ…また…

あ、司さん」


「なんだ」


「もし
もしもこの辺で酔って
帰るの面倒になった時は
また、いつでも来てください。

こないだみたいに」


行くわけねーだろ

そう思ってはいたが
急にシュンとしたマサシを見ると
そんなことも言えず


「あぁ、そんなことがあったらな」

と、心にもないことを
言ってしまった


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