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君を好きにならない
第13章 追跡

「ありがとなマサシ」


「いえ…今まで俺
ノンケばっか好きになってて(苦笑)
なんかやるせないの
すごく分かるんで…。

ほんとは
眠れてないんじゃないんですか?」




「本当のこと言うとな…

同じ部屋で寝てたから
寝るのが一番辛いんだ」



こんな弱音を
吐いたことは
今までなかったかもしれない

オネェにも
ボロボロの時に
付き合ってもらったが
こんな弱い部分を
さらけ出したことはなかった


「なにも…なかったのに?」


マサシとは
抱きしめあって
眠ったが

真琴とは一度も
そんなことをしていない

それなのに…


「あぁ。
目を覚ますと
あいつがスヤスヤ寝てたりすんの
見るのが好きだったんだ。
布団の中に居ない時は
まだ仕事してんのかなって
リビングに様子見に行っりしてさ…

はぁ…

そんなことも
もう
なくてな…」



「じゃあ今日は
歩けなくなるほど
飲んで帰りますか?
もう部屋も分かったから
俺がおぶって帰って
ベットに転がして帰ってもいいですよ」


「おい、転がすってなんだよ(笑)」


「じゃあ、添い寝しましょうか?
…冗談です」


「冗談なのか?」


「いえ、本気です(笑)」


「お前は正直だなぁ」


「はい(笑)」


俺は
そんなマサシに
救われていた

マサシと話していると
真琴のことを
話してるのに
なんとなく
真琴を忘れているような
気分になれたし

俺のことを好きだと
惜しげも無く言葉にしてくれることが


俺の
癒しになっていった。

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