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君を好きにならない
第18章 え?マサシじゃねーの?

真琴に引き寄せられるように
俺はベットに上がり
枕元に腰を下ろして
真琴を前に座らせた

背中から
優しく真琴を抱きしめると
真琴は俺にもたれ掛かり
俺の太ももに触れた



「お前と出会う前・・

そうだな
二年くらい前

ココで
一緒に暮らしてた男がいたんだ」



「・・・うん」



「そいつは
俺の高校時代の同級生で
仲が良かった奴でさ

・・俺が高校生の時

ずっと好きだった男なんだ」



「・・・・」



黙って聞いてる真琴を
少し強く抱きしめると
真琴は
俺の太ももを
少し強く握った


「やめとくか?」


真琴は
返事の代わりに
首を横に振り
少しだけ俺を振り返ると
猫が甘えるみたいに
俺の身体に
耳をこすりつけた



「仕事がうまくいかなくて
稼げなくなって
ココに住まわせることに
なったんだけどな・・

そいつはノンケで

俺がゲイだってことは
話てなかったんだ」



「いつまで
秘密にしてたの?」



「ずっとだ。

アイツに
新しい仕事が見つかって
ココを出るって言いだして

でもアイツは
楽しかったから
ずっと
一緒に暮らすのも
悪くないって言ったりして・・」



「・・それで?」



「その言葉を
俺、つい信じてな・・・(苦笑)

もしかして
俺の事好きなんじゃないかって
馬鹿なこと考えて

ま、それでその時
俺がゲイだってことが
バレちまったんだ」



「・・それで・・うまくいったの?」




「いや、うまくなんていかなかったよ。

最悪だった」




「・・・・」



「気持ち悪いって・・

言われたんだ、アイツに」



「そんな・・」



「そう言ったあと
アイツはココを出てったんだ。

それから会ってねーし
連絡もとってねぇ。

あの本は
慌てて出てったアイツが
忘れてった本なんだよ」



「捨てちゃって…よかったの?」



「あぁ、いいんだ。

もう
真琴がいるから」
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