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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第13章 実績と虚像



「・・・
改装するなら13階を作るか?
会長室専用フロアーとして、それならば十分にスペースは開く」


「会長こそ大きく出る」


「何‥そろそろ本社改装は必要な事だと思っていた‥
ただし私が生きている内に、出来上がるかどうかは知らんがな‥‥」


「それは‥‥」


一度手を出したら、業務を止める事無くになるから、かなりの時間が掛かってしまう。



「これからはお前の物だ、好きに改装すれば良い‥
年寄りでは、今時が分からん」


「珍しく丸投げですか‥
改装設計からになると、早くて1年かそれ以上、はっきり言えば私も今時は分かりませんよ、そういう感覚は早乙女寄りなので‥‥」


「どういう感覚だそれは・・・・・」


「無理と無茶が好きな感覚とも言いますがね」


「全く‥此処にも問題児か‥
ある意味、紀永お前が一番手強そうだな・・」


「どちらでも‥
とりあえず改装の方向で検討してみます会長?」


「この屋敷もだ‥」


「それは追々・・・」


いきなりの無理難題‥
だが、今此処で完全に整備しなければ、後が辛くなる。


どうせなら、今の会長のイメージを崩さず‥私の方は曖昧にさせてしまうのが、一番効率的な手‥
分かる人には分かる、その程度の認知度が理想的。



(予想以上に大きく出たものだ‥‥)


分かっていても、なかなか手を出しにくいのが、ビル自体の大改装‥
会長は‥自分が居なくなる前に、進めてしまいたいらしい。




「どうでしたか会長の方は‥社長?」


「結構無茶な事をやる気らしい‥‥」


2階の執務室に戻って、ついため息‥
会長は何処までも私の意見を通す、好きなようにやれと‥‥


逆に私の方が重圧だ・・


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