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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第13章 実績と虚像



「無茶ですか?」


「クラスター本社の大々的改装‥
新たに1階高くする‥物理的に可能なのか?」


「また、とんでもない事に‥
サーバー強化が一段落したと思ったら、本社改装とは‥‥」


「・・・
全て私の好きにして良いそうだ‥
‥‥とは言われても、設計や理想的空間とかは、流石に私も分からないよ‥どちらかと言えば無頓着派だからね」


本当に‥‥‥


1階増やすはともかく、社員から見る理想的空間、こういう事は私が不得手とするところ‥
この場合、誰が一番適任か・・・



「それで受けたんですか社長!?」


「改装という仕込み‥
それもあるから、会長では駄目なんだよ‥‥
さて‥建築士に心当たりは無い‥困ったかな?」


「・・・はぁ‥
早乙女本宅は伏魔殿のようで‥‥」


「・・・さあね・・・」


葉山にでも、話せない事はある‥
特に私と祖父の思惑‥これだけは、ギリギリまで隠さなければならないだろう‥葉山には悪いが‥‥



「しかし建築士ですか‥
こちらも建築関係はあまり‥‥」


「全くの別分野‥それは良く分かっている‥
いや‥‥‥1人だけ頼りになりそうなのが居た‥」


あまり突っつくと、藪から棒でこちらが被害を被り兼ねないから、極力正式な要請をした事は無いが‥
ただ1人‥恵美里叔母だけは、誰よりも強い人脈を持つ。


そして子供の頃から私の見方‥
今回ばかりは、恵美里叔母を通してみようと思う。



「社長の繋がりですか?」


「ああ・・
遠藤恵美里‥会長の長女で私の叔母‥
やる事に多少の問題はあれど、早乙女一広い人脈を持っている」


「お身内・・」


「朔夜叔父と同じく、恵美里叔母も私の見方だよ‥
実害を避けたい為に、私の方が逃げていただけ‥‥まあ、連絡くらいは取ってはいたんだが‥‥」


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