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青い残り火
第11章 第11章
「それじゃ、あとで」と鈴木に携帯を返した富田は、大きく息を吐いて肩を落とした。そしてそのまま、顔を上げることなくドアを開けて出て行った。

「なんか、耐えてたねジミ田」

「かわいそう……」

「どうなるんだろうなぁこれから。兄と妹ってマジかよ、どうなってるんだよ」

鈴木が腕組みをすると「やめて、言わないでよ気持ち悪い」、千紗が吐き捨てるように言った。

「あのさ、芽衣にも言っちゃダメなんだよね」

「そ、それだけは絶対だめだ!」

一馬の勢いに桃香は目を丸くした。

「お前なんだよ急に、彼女だろ?」

「芽衣は口固いよ、渋谷は怪しいけど」

千紗も桃香を擁護した。

「芽衣がやった」

「は? なに」

三人が同じ顔をした。

「あの動画、芽衣が撮ってネットに晒した」

「えぇっ?」

それは、さっきの衝撃以上に三人を驚かせた。

「いったいどういう事? なんで芽衣がそんな事をする必要があるの?」

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