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青い残り火
第11章 第11章
「そ、そうだよ。一馬、何か知ってるの?」

本当の事を言うのは今しかなかった。非難されようと、これ以上黙っているのは無理だった。

「俺が悪いんだ、俺のせいだ。俺が、辞書を好きになったから」

「な、なんだって?」

目と口を丸くした三人が普段の表情に戻っていくまで、一馬は、これまでの自分が仕出かしてきた事を洗いざらい話して聞かせた。

バイト先の客に誘われて関係を持ち、先輩である美弥とも付き合っていた事。さらに常連客の二人とも深い関係を続けた事。
彼がその二人は親友だったと話した時、桃香と千紗は、親友である自分達と重ねてみたに違いなかった。

「うそ……、最低」

嫌悪と落胆の目が一馬を責めた。

「それって、芽衣と付き合っていながらってこと?」

桃香が恐る恐る聞いた。

「……うん」

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