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青い残り火
第13章 第13章
「俺に電話なんて、いったいどうして」

理恵子と真琴、美弥、芽衣。四人の身体を貪っていた日々が蘇ってきた。性への欲望と好奇心に振り回され、見境なく女に埋もれていた自分。

熱く反応している身体に苦笑しながら一馬は期待した。「会わない?」のひと言をくれたら、これまでのすべての憂鬱と孤独を、欲望に代えて吐き出せる。

「あのさ、突然なんどけど、西崎澪って人知ってる?」

「……え?」

予想外の展開に息が止まった。

「⚪⚪区にある高校の先生だったって聞いてちょっと懐かしくなったの。もしかしたら一馬君が通ってる学校だったりして、って思ったけど、そんな偶然あるわけないか」

一馬は携帯を握りしめた。

「し、知ってますっ、理恵子さん、西崎先生と知り合いなんですか?」

「え、うそ、一馬君の学校だったの?」

「先生は元気ですか?」

理恵子はひと呼吸置いて静かに口を開いた。

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