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愛しのキスは蜜の味~sequel【完結】
第8章 癒されたい!恋のバカンス①

でもせっかくお部屋に露天風呂があるのに─
二人で楽しまなきゃ勿体なくない?

もし私が先に入ってたら、鏡也君は慌てて飛んでくると思うよ。
〝なんで1人で入るかなぁ~〟って!

ヒロちゃんったら…あっさりし過ぎだよ。

「俺達もう10年以上も付き合ってんだそ?そんなもんだろ」
いつまでもベタベタしてたら、その方が気持ち悪いだろって!──

え~!そんなの、寂しいよ……

なんだか女の子として見られてないみたいで洋子さんが可哀想。

はぁ~これは重症だね!

「洋子さん楽しそうに喋ってるぞ」
へ?なに急に…
鏡也君が洋子さん達を見ながら呟いた…

……ほんとだ。副支配人さんと仲良さそう。

…って言うか鏡也君…ヒロちゃんの前でそんなこと言ったらマズイでしょ……ブンブン

クスッ─
〝大丈夫〟ヒロちゃんを見てみろよ〟……!
鏡也君が私に眼で合図してくる。

ん?……あっこれはいいかも。
ヒロちゃんが振り返って2人の様子をジッと見てるの…

あらっ、眉間にシワ……
もしかしてヒロちゃんがヤキモチ?

うそっ。こんなヒロちゃん見たことないよ。
よし私も─「副支配人さんってカッコいいね」

「はあ?」………あっ、ゴメンナサイ

私にはいつも優しいヒロちゃんだったのに…
睨まれちゃった。

「洋子さんってさぁ美人だし、きっとモテるよな」
「うん、声掛けてくる人いると思うよ」

私達の呟きにヒロちゃんが反応…
「……はぁ?…なに言ってるんだよ」

そこで鏡也君が最後の一言…
「安心してたら逃げられるぞ!」

コクコク、鏡也君が真剣な顔でヒロちゃんを脅すから笑いそうになっちゃった。

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