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その唇に愛を
第2章 ▽ きっかけ

やってきた担任は、入学式が始まるまでのこの時間に教科書や書類などを配る、と今からやることを説明しどんどん配っていく。




その作業も1時間くらいで終わった。









「まだ1時間もあるが、まあ適当に過ごしておいてくれ。」

じゃ、っと担任が教室を去ると同時にまた散らばるみんな。



基本、担任が来るまで作っていたグループで再び談笑していた


…が、こちらは少し違った。



「ねえ、名前なに?」



立石くんが声をかけてきたのだ。




驚いた…けど緊張してるのを見せるのは嫌だ。



平然を装い答える。



「川崎美紅、あなたは…立石くんって言うんだよね??」


「川崎さんね。僕の名前知ってたんだ!」


彩香が教えてくれたの、と彼女を指さすと

彩香は立石くんに軽く会釈した。







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