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好きになった人
第2章 夏
陸は、いなくなったし今のうちに行こうっと

たくさんのお店で目移りする

クレープを食べながら歩いていると、璃子が近づいてくる


お互いに手を振り、すれ違う


少し、離れて座ると直樹が近づいてくる


直樹、私見張られてるよ?


まじかよ?

陸?


茉莉ちゃん


茉莉?


朝からずっと、視線を感じて、ようやく陸に押し付けてきた所


詩織、クレープ少し、ちょうだい?


だから、見張られてるって?


隣に座り、クレープを食べながら話しかけてくる


お前、いちご好きだよな。。。


ちょっと、甘いわね。。。


詩織、教室行かない?

何か懐かしいよな?


校舎に入り、階段を登ると陸と茉莉の声が聞こえる


階段下に、直樹が私を引っ張っていく



お前のせいで、見失ったじゃねえか?


私のせいじゃないわっ

橘が目を離すからよっ


直樹が私を抱きしめてくる


ちょっと?


昔、よく階段下でこうしたよな?


見られたらマズイって?


大丈夫。。。


顔をあげるとチュッとキスしてくる


んっ。。。


次に逢えるのはいつ?


わからない。。。


火曜日、待ってる。。。


仕事休めないよ?


じゃあ、何曜日ならいい?


っ。。。木曜日。。。


クスリと笑う

私は、この顔と声に弱い。。。


木曜日、9時にカフェでな?


わかった。。。


体が離れて、私の髪を撫でてくる


先に、教室に行ってて?

アイツら、見てから行くから?


直樹と、別れて階段を登る

教室に入ると、あの頃とかわらない風景がある


窓際の席に座り、机に頭を寝かして窓から空を見る


綺麗な青い空が、あの頃のように見える



ふふっ


懐かしい。。。


空が近く感じる。。。


高校生って、こんな感じだったな。。。


朝が早かったせいか、眠たくなってくる


うとうとすると、目を閉じてしまう。。。

少しだけ。。。

授業中も、寝てたっけ?


お菓子食べて叱られたなあ。。。


懐かしい。。。


眠りに堕ちていった

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