パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第8章 夏―2.9

頭がクラクラする

直樹が許せないのに、暗証番号が何であの番号なのか。。。

頭の中はぐちゃぐちゃだ


詩織？大丈夫？


直樹が私を見る


大丈夫よ。。。？

ごめんね。。。騙して。。。

それじゃあね？


誠と、席を立ち会計して店から出た


顔色が悪いよ？


誠、早く帰ろう？

誓約書を確かめないと。。。？


わかった。。。


車に乗ると、頭が更に、クラクラする

誠の手が伸びてきて、頭をポンポンしてくる


家まで、寝てろ。。。？


はあっ。。。うん。。。


車で少し寝たせいか、家に着くと頭はスッキリしていた

家に入ると、蓮が誓約書を渡してくる

陸の誓約書と見比べていく

確かに誓約書だ

誠が誓約書を見て私に聞いてくる


この誓約書は、どうするつもりなの？


こうするのよ。。。


シュレッダーにかけていく

粉々になった紙屑をビンに入れる

蓮が携帯に送ってきた誓約書の写真を印刷する


ビンに一緒に入れてしまっておくわ

粉々だから、元には戻らないけど本物の証ではあるから。。。？


二つのビンを箱に入れる


蓮、ありがとう。。。助かった。。。


ああ。。。

陸は大事な弟だからな。。。？


寝室に入り、引き出しを開ける

二つのビンをしまって、鍵をかけた

誠が後ろから抱きしめてくる


上手くいって、良かったな。。。？


うん。。。誠、ありがとう。。。


誠の方を見て、抱きついていく


話。。。あるんでしょう？


ああ。。。詩織も、あるよな？


私は、ないよ？


嘘つき。。。後で聞くからな？

先に俺の話をするよ。。。

9月から、移動の辞令が出ることになった


どこ？


アメリカ


え？

もう、海外はないんじゃなかった？


出世するには、仕方ないんだ。。。

次は、しばらく帰れない。。。

今は治安も、あまり良くない


誠？

私は、足手まとい？


っ。。。そんなことは言ってないだろ？

ただ、あまり連れて行きたくない場所なんだよ。。。


私は一緒にいたい。。。

離れたら、ダメになっちゃうよ。。。？

一緒に行く。。。


前に行った時と違って、蓮も陸も連れて行けないんだよ？

わかってる？


わかっているよ。。。

私は、誠の奥さんでしょう？

一緒にいる。。。