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Blood of Love
第2章 10年目の約束

「…私、あなたと一緒にいたい…離れるなんて、考えられないの」
「エミリア…でも、」
「大丈夫よ、血ならいくらでもあげる…
あなたと離れるくらいなら、
あなたに血を吸われて死ぬ方がよっぽどましだわ」
私はレースの首に腕をまわし、ぎゅっと抱きついた。
腰ぐらいまである私の長い赤毛の髪がさらさらと肩におちる。
「エミリア……気持ちは嬉しいよ。
だけど俺、怖いんだ」
私を抱きしめるレースの体が震える。
「自分が生きるためにエミリアを殺してしまうのは、耐えられない」
「……っでも、」
「エミリアが俺のせいで死んでしまうぐらいなら…
誰か別の愛しい人を見つけて、幸せになってほしいんだ」
レース……
あなたは本当に優しい人。
私のことをいつも最優先に考えてくれる、
そんなあなたが
私は世界一大好きよ。
…だからこそ、離れたくないの。

