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Blood of Love
第4章 パーティー

「こちらが控え室となっておりますのでご自由にお使い下さい。
パーティーはまもなく始まります。こちらの扉の前でお待ち下さい」
私は控え室にカバンを置くと、すぐに扉の方に向かった。
「大きな扉……」
この向こう側はきっと吸血鬼だらけなのだろう。
レースに会える喜びとワクワクがありながらも、内心ドキドキする。
「お父様、吸血鬼って外見は人間と変わらないのよね」
「ああ、そうだよ」
「このパーティーにいる人間は私達だけ?」
「ああ、他にはいないよ」
お父様は大丈夫、と言い聞かせるようにして私の頭を撫でた。
…そうね、レースも大丈夫って言ってたもの。
「では、まもなくパーティーが始まります。同時にこの扉が開きますので、中にお入りくださいませ」
ギイイッと音がして、扉がゆっくり開かれる。
それと同時に拍手も沸き起こる。
目の前には長い赤色の絨毯。
奥へと続くその先の舞台には、
国王陛下とお妃様。
そして、隣にレースがいた。

