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Blood of Love
第6章 アランデルの動き

私の名を呼ぶ声がして
跨っていた男が一瞬でいなくなる。
「エミリア様、お怪我は!?」
「ルーク…!」
目の前に現れたのは息を切らしたルークだった。
「遅くなり、申し訳ありません」
「どうしてここが…」
「エミリア様が外出の間、村全体を見回っているんです。
そしたらエミリア様がいて驚きました…」
「そうだったの…さっきの男は」
ルークは目線を右側に向ける。
イタタ…と声を上げながらも地面から起き上がり、ニヤニヤと私達を見る男。
「エミリア様、後ろ側に寄っていてください」
「う、うん!」
「あーーもういいよ、その女は。今回は諦めるって!」
男がパンパンと服をはなたきながらそう言った。

