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友達のままがいい
第4章 過去(高校生)…
「文香、帰るよ」
いつからいたのか教室の入口にカレの姿があった。
機嫌が悪いのは見てわかる。
私の返事を待たずに歩き出す。
怒っている証拠だ。
「あっ…待って。…則孝またねっ」
荷物をもって慌てて追いかける。
カレは黙って私の前を歩く。
いつもなら私の歩調に合わせてくれるが今日はそれをしてくれない。
付き合いだして、こんなことは初めてだった。
温和で普段怒ることがないカレ。
いつも私に気を付けってくれてやさしい。
そんなカレが今日は私のことを気にかけてくれない。
理由はわかっている。
だから説明しようと思っても、どういっていいのか分からない。
ただ、ついていくことしかできなかった。
いつも寄る公園も素通りする。
その先を曲がればいつも別れる交差点。
このまま今日別れるのは嫌だと言葉を探す。
交差点で足が止まる。
「あっ…あの…」
背中に声をかける。
カレは振り向き、言葉に詰まっている私の手を取り
「おいで」
彼の帰る方に誘導される。
いつもの優しい口調にホッとした。
話はしなかったが手をつないだまま彼の家に行く。
初めて行く彼の家に緊張するも、機嫌が直ったカレにほっとする。
いつからいたのか教室の入口にカレの姿があった。
機嫌が悪いのは見てわかる。
私の返事を待たずに歩き出す。
怒っている証拠だ。
「あっ…待って。…則孝またねっ」
荷物をもって慌てて追いかける。
カレは黙って私の前を歩く。
いつもなら私の歩調に合わせてくれるが今日はそれをしてくれない。
付き合いだして、こんなことは初めてだった。
温和で普段怒ることがないカレ。
いつも私に気を付けってくれてやさしい。
そんなカレが今日は私のことを気にかけてくれない。
理由はわかっている。
だから説明しようと思っても、どういっていいのか分からない。
ただ、ついていくことしかできなかった。
いつも寄る公園も素通りする。
その先を曲がればいつも別れる交差点。
このまま今日別れるのは嫌だと言葉を探す。
交差点で足が止まる。
「あっ…あの…」
背中に声をかける。
カレは振り向き、言葉に詰まっている私の手を取り
「おいで」
彼の帰る方に誘導される。
いつもの優しい口調にホッとした。
話はしなかったが手をつないだまま彼の家に行く。
初めて行く彼の家に緊張するも、機嫌が直ったカレにほっとする。