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友達のままがいい
第4章 過去(高校生)…
時間がたつと涙は止まる。
帰れと言われても帰る気になれなかった。

私を見つめる瞳が怖いとも思った。
その反面悲しそうに見えた。

彼に彼女ができたときの私の変わりようをカレはずっと見ていたらしかった。
だから当時私が好きだったことを知っていた。
何度もつきあおうって言われたけど彼を忘れられないと断り続けた。
それでも、一人ぼっちの私の傍にずっといてくれたカレの気持ちに応えようと思った。
今でも気持ちがないわけではない。
だけど、今はカレの方が大事だと思える。
私をずっと気にかけてくれたカレが大事だと。
だから誤解を解きたかった。

ノックがして暖かいココアと冷たいおしぼりをもって入ってきた。
それをテーブルに置き、何も言わずに部屋を出て行こうとする。

どんなことが起こっても、そんな気遣いを忘れないカレを愛おしく思えた。

「待って…話を聞いて…お願い」

私の言葉に静かにうなずいてベッドの下に座る。
私の隣には座ろうとしない。
それでも私の話を聞いてくれようとしてるカレに感謝する。

「則孝のことは何とも思ってないよ…昔は好きだった。けどずっと傍にいてくれたのは慶介だよ…今日も本当に久しぶりに声かけてきて…ちゃんと彼氏がいるって伝えたよ…慶介の家に来たのも…私もそうなってもいいかなって思ったから…

「じゃぁさ…なんで拒んだの??なんで助けを求めたの?」

私の目を見て聞いてくる。

「…怖かった…慶介の目が怖かった…怒ってるって…急に慶介の手が乱暴になって、いつもの慶介じゃなくなって怖くなった……あの…私こんなことするの始めてで…慶介とそうなってもいいと思っても気持ちがついてこなくて…それなのにいつもの慶介じゃなくて…」

また涙があふれてくる。
言ってることがめちゃくちゃで伝わったかどうかわからない。
だけど必死に言葉を紡いだ。
カレにわかってもらうために
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