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それを、口にすれば
第17章 それを、口にすれば
「……なんだよ」

良介は目を合わそうとしない。
ただ、これは自分のものだと言うように両手いっぱいの金を後ろに隠すように持っていた。

「ここで何が起きるか分かっていて、私を連れて来たの……? 恩人の方の話は嘘だったの……?」

「だって全部言ったら来なかっただろ?! だから仕方なく俺はさあ……ほら、死んだとかそういうのにお前弱いだろ」

「お父さんと同じ年頃ってわざと……」

「なんだよ、俺ばっかり悪者みたいに言うなよ! だいたいお前が……」

バチン……!
優雨の手の平が良介の頬に飛んだ。

「最後まで……もしかしたらって信じてたわ」

情けなくて……そして、亡くなった両親にも申し訳なくてもう涙も出ない。

一度は愛した人なのに……。
もう、二度と信じることなんて出来ないだろう。
一緒には、いられない……。

「ゆ、優雨……」

痛む頬に手を当てたまま見上げた優雨の顔は凛として、良介の目にはまるで別人のように見えていた。







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