この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
それを、口にすれば
第17章 それを、口にすれば
結城の車が、二人を乗せたまま静かに走りだす。
「十五分も掛からないから」
「はい……ありがとうございます」
「……」
あんなことがあったのに、何も言わないで……訊かないでいてくれる結城の気持ちがとても嬉しい。
いま何かを問われても、きっと優雨は何も口にすることは出来ないだろう。
しかし、考えなければならないことはたくさんあった。
まずは、自身の身体のこと……
思い出すのもおぞましいが、店長は確かに優雨の胎内で射精していた。
〝もし望まない妊娠をしてしまったら……〟
そう思うと、居ても経ってもいられない気持ちになる。
そして……
「結城さん……」
「なんだい?」
「あの……」
ああ、こんなことを訊いてしまっていいのだろうか?
口から零れ出る言葉を止められなかった。
「あの、本当に……本当に理沙子さんと……別れるんですか?」
「……そうだね、もう決めたよ」
結城の言葉には迷いが全く無かった。
「十五分も掛からないから」
「はい……ありがとうございます」
「……」
あんなことがあったのに、何も言わないで……訊かないでいてくれる結城の気持ちがとても嬉しい。
いま何かを問われても、きっと優雨は何も口にすることは出来ないだろう。
しかし、考えなければならないことはたくさんあった。
まずは、自身の身体のこと……
思い出すのもおぞましいが、店長は確かに優雨の胎内で射精していた。
〝もし望まない妊娠をしてしまったら……〟
そう思うと、居ても経ってもいられない気持ちになる。
そして……
「結城さん……」
「なんだい?」
「あの……」
ああ、こんなことを訊いてしまっていいのだろうか?
口から零れ出る言葉を止められなかった。
「あの、本当に……本当に理沙子さんと……別れるんですか?」
「……そうだね、もう決めたよ」
結城の言葉には迷いが全く無かった。