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夜伽月 よとぎづき
第2章 水琴窟
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その日から、月はかんざし婆に水琴窟での仕事を教わり始めた。
「閨房屋は、生娘しか相手にしない。それが決まりなんだ。だからあたしが、床入り前に娘を生娘かどうか確認するんだ」
…しょ…処女判定?
中世のヨーロッパでは、結婚前の処女判定をしていたと聞いた事があったが、日本でもされていたとは驚きだ。
「あたしの助手として、傍で見てて貰うからね」
「は…はい」
月は緊張した面持ちとなった。屋敷は4つに分かれていた。かんざし婆が、使う助産エリアは、基本的に女性のみ入室を許された。そして居住空間。かんざし婆や小鳥も寝起きをしたり、生活をしている場所。もう一つは、透の“閨房屋水琴窟”ここは何人たりとも男性は入ってはいけないルール。大奥のようなエリアで、ここで、夜の手ほどきが行われる透の仕事部屋。そして透の居住空間。
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