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淳、光と闇
第11章 片羽の天使
そして淳に

「この子の…
身元引受人はいるのかね?」

「いえ…施設所属ですから…
でも、必要なら私が身元引受人になります。」

「そうかね。
では、淳君に説明しようか…
恵ちゃんの腕は癌です。
悪性腫瘍…しかし、治療が早ければ
命は助かる…が…」

意思は言葉を区切った。

「残っている腕も諦めなければいけない…」

「そ、そんな…」

淳は目の前が真っ暗になった。

「先生、何とかならないのですか?」

「腕を切除するしか…
方法が…ない…」

「恵ちゃん…」

淳は地獄のそこに突き落とされた気がした。

それでなくても片腕がなく苦労している恵。

それでも施設内では仲間が恵を助けて

日常生活は不自由していないが…

これから先社会に出れば…

それを考えると淳は胸が張り裂けそうだった。
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