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初めての浮気
第6章 春・・
そうして私たちの関係は穏やかな経過をたどり季節は春を迎えました。

『わぁ。見て! 桜の花が咲き始めてるよ。』


【ホントだね。もう春が来たんだね】


『初めて一緒にお花見に来れたね。私たちって・・何だか普通の恋人同士みたいね。』


【確かにそんな感じだね。それよりR美が作ってくれたお弁当が楽しみだな。早く食べようよ。】


『ええっ ? そんなに期待されても・・・おにぎりと卵焼きとウインナーしか入ってないのに・・・』


【お花見の時はね。そういうシンプルなお弁当が美味しいんだよ。】


『ねぇ。Mさんはどうしてそんなに優しくしてくれるの ?』


【簡単なことさ。R美が好きだからだよ】


『・・・ありがとう(涙)・・・でもね。私の方が好きな度合いが大きいもん。』


【あはは(笑)子供みたいなこと言っちゃって】


『子供なんだもん(笑)』


私は不適切な関係にありがちのセックスだけの関係を好みません。
男にとってのセックスは本能的な欲求に基づく比較的に単純な行為なのですが、女性のそれは心因的な要素と深く結びついていますから男性とは大きく異なるのです。それに気づかない男性もたくさんいますから『会えばセックス』という関係では女性の心に生じた溝がどんどん深まってしまい、やがて、その関係は破綻してしまうのです。


そしてその桜が散り始めた頃、私たちは初めての旅に出かけたのです。


人目を避けるため、私は1日早く千歳に飛んでレンタカーを借り、翌日に降り立つ彼女をJRで移動させ、北広島駅で合流する手はずです。


『やっと会えた! 空港とかでチャラい男たちに声をかけられまくっちゃって・・マジでうっとうしくて。にらんでやったらスゴスゴと消えてったけど(笑)やったぁ! 初めてのお泊まり〜。』


【R美みたいに美人で脚のキレイな女がそんな短いスカート履いて歩いてたら声も掛けられるだろ〜な。そんなスカート持ってたっけ ?】


『ううん。これは今日のために自分で買ったのよ。だってMさん、脚フェチでしょ ? 』


【確かにそうだけど・・助手席でそんなキレイな脚がニョキッて見えてたら目のやり場に困っちゃうなぁ(笑)】


『よそ見してたら事故しちゃうよ(笑)ホテルに着いたらいくらでも見られるでしょ ? あれっ ? もうエッチな気分になっちゃったの ? 』



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