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伝わらない想い
第3章 恋か友情か
............

席を立った陸は店の外で電話をしている。

仕事の電話かな...。
いつもより少しキリッとした顔になっている気がする。

お礼なんて良いのに...律儀な人。

隣に置いてある茶色い袋を見つめた。

...帽子。

陸は覚えてないだろう。
私が初めて陸に会った日。
たまたま被っていた帽子。
『可愛いね』って笑いかけてくれた。
その時の笑顔で私は恋に落ちたんだ。

その時から好きな帽子。

陸から貰ったプレゼント。
大切に、大切にするからね。

ふっと店の入口を見ると、陸が店の外から戻ってくるのが見えた。
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