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友達でいるしかない
第4章 心友
学校に行くと案の定、白い目で見られる。
先生たちも戸惑った表情をする。
卒業まで登校しなければいいのにと思われていたのだと感じ取れた。
何も言わずに自分の席につく。
ただ黙って時間が過ぎるのを祈る。
昼休みになるとみんなが教室内にお弁当を持ってやってくる。
空いている椅子をかき集め俺を囲む。
何事もないように食事が始まった。
騒ぐ俺たちに冷たい視線。
けれど誰も気にしない。
この5人がいれば良いとどこか吹っ切ることができた…気がした。

俺が普通に過ごせば、次第に噂話も治まってくる。
一番の治まりをつけてくれたのは元カノの美春だった。

まだ数人残る教室に彼女は現れた。
正直戸惑った。
会ったら謝ろうと思っていたのにいきなり彼女が現れて言葉を失った。
そんな俺に彼女は告げた。

「則孝…ごめんね。全部、則孝のせいじゃないのに…私何も言えなくて…このまま学校にこなかったらどうしようって思ってた。でてきてくれてよかった。…私の友達には噂否定してるから…それぐらいしかできなくて…ごめん」

一生懸命に言葉にする。
余り自分を表に出さない彼女が勇気を出してきてくれたことに泣きそうになる。

「こっちこそごめん…あの時は…あの女にむかついて酷いこといったけど…美春の事は本当に好きだったよ。…今日は、声かけてくれてありがとうなっ」

その言葉に彼女は今にも泣きそうな顔で笑う。

「私の方こそ。ありがとう。…受験頑張ってね」

それだけ言うと教室を出て行った。
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