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想いのカタチ
第4章 きっと、あなたは私を好きになる
いつももどかし思いで3人を見つめていた。
手を出してどうにかなることであれば手を差し伸べたいと思った。
だけど私が手を指し述べてどうにかできる事でもない。
彼が私を好きになるのはまだ先なのだと感じた。

初めて彼を知ったのは2年の夏ごろ。
文香に彼氏だと紹介された。
彼を見た時に直感で感じた。
「私はきっとこの人と結婚する」
だけど今は文香の彼氏で私の入る隙間はない。
それに今はその時ではないのだろうとあまり意識はしなかった。
そでも自然と彼の姿を目で追うようになれば、彼の人となりが見えてくる。
とても優しい…優しすぎるほどだ。
文香を見つめる目が穏やかで優しくて私も見てほしいと願うようになった。
文香と彼が別れても私は何もしない。
だって、私には別の彼氏がいたから。
もちろんその彼も好きだった。
だけど将来があるとは思えない。
ただ今が幸せならそれでよかった。
その彼とも3年の1月に別れることになった。
別れても意外とあっさりしている自分に驚いたけど、その時には何かの予感を感じていた。

卒業式の日、教室から則孝を無視してそばを通り過ぎる文香の姿を見かけた。
通り過ぎた後に文香の姿を見つめる則孝。
学生だったから今の状況でも問題なかったのが、就職して別々になってしまえばこれ先に発展はない。

「則孝のば~か」

悪態ついてみてもその言葉は届かない。
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