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第2章 知らぬが仏 〜夫 編〜

それからしばらくして、会社の都合で半月ほど地方支所に行くことになった。

一緒になってから そんなに長い間離ればなれになったことがないからか、香澄は不安げな表情をしている。

仕事で行くのに妻を同伴するわけにはいかないし、俺が戻るまで実家に帰っていても…と言うと
「私はもう智史君の奥さんだもん。ここでちゃんと留守を守るよ」
と健気に微笑んだ。

俺はそんな香澄が愛しくて、堪らず抱き締めキスをしながら押し倒してしまう。

そしてそのまま愛し合おうとしたが、やはり上手くいかなかった…