この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘えた
第7章 07
昨日停まっていた高級車も、車外に出て睨みを利かせている人影も、無い。
迎えにくるはずなのに、まだ着いてないのかな?スマホを確認する。
……ってあたし、何を気にしちゃってるの。
居ないなら居ないでラッキーじゃん!このまま家に帰っちゃおっと。スカートのポケットにスマホをしまうと、あたしの心が少し軽くなった。
……のは束の間で、前方から走ってくる莉壱の姿を捉え観念した。
「都羽ー!」
笑顔で走ってくるから、苦笑いをして小さく手を振り返す。
「車は?」
「都羽が嫌がるからあっちの駐車場に停めたよ?行こ」
隣に並んだ莉壱があたしの手を取って歩き出した。
「あはっ、逃げないよ」
逃がさないために手を掴まれたと思ったあたしは、うっかり口を滑らせてしまう。
「逃げる?……ねね、こうやって手を繋いで歩いてると一緒に下校してるみたいだね…明日は校門の前で待ってようか?」
ひぃっ!校門の前なんか絶対来ないでーっ!この人は次から次へとあたしが困るようなことばかり…
だけど…普通のカレカノだったら…
手を繋ぐのも、校門の前で待っててもらえるのも普通なことで、嬉しいことなんだろうな。
迎えにくるはずなのに、まだ着いてないのかな?スマホを確認する。
……ってあたし、何を気にしちゃってるの。
居ないなら居ないでラッキーじゃん!このまま家に帰っちゃおっと。スカートのポケットにスマホをしまうと、あたしの心が少し軽くなった。
……のは束の間で、前方から走ってくる莉壱の姿を捉え観念した。
「都羽ー!」
笑顔で走ってくるから、苦笑いをして小さく手を振り返す。
「車は?」
「都羽が嫌がるからあっちの駐車場に停めたよ?行こ」
隣に並んだ莉壱があたしの手を取って歩き出した。
「あはっ、逃げないよ」
逃がさないために手を掴まれたと思ったあたしは、うっかり口を滑らせてしまう。
「逃げる?……ねね、こうやって手を繋いで歩いてると一緒に下校してるみたいだね…明日は校門の前で待ってようか?」
ひぃっ!校門の前なんか絶対来ないでーっ!この人は次から次へとあたしが困るようなことばかり…
だけど…普通のカレカノだったら…
手を繋ぐのも、校門の前で待っててもらえるのも普通なことで、嬉しいことなんだろうな。