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甘えた
第10章 10
半分程、解答欄が埋まると、シャワーを浴び終えた莉壱がTシャツとハーフパンツに着替え、頭からすっぽりとバスタオルを被ったまま隣に座った。
莉壱の方へプリントの入ったクリアファイルとペンケースを寄せる。
「家でやってきた分の答え合わせをお願いします」
解答は莉壱が握っているため頼むしかない。
「ん…」
暖簾のように垂らしたバスタオルの内側から採点する声が聞こえる…答えが間違っている度に「おバカ」って呟いてる。
「はぁ…英語全然だめなんだね、半分も合ってないよ?」
「いいんです。間違えてから理解していくから」
「もう夏休みだよ?受かる気あるの?」
「あるよっ」
「こんなんじゃあ、夏休みどこにも出掛けられないじゃん…」
受験する本人以上に頭を抱え、机に突っ伏した。
「受験生に夏休みはありませんっ」
ピシッと言い放ち、目の前の問題に集中する。
全ての答え合わせを済ませ、暇を持て余した莉壱の指が、あたしの頬にかかる短い髪を耳にかける。
触れられた瞬間、痺れが走り肩をすくめた。ちょっかいを出されると勉強が進まないんですけど?!
「ねぇ、今からもんじゃ焼き食いに行く?」
いや、それ昨日行こうよ?今、勉強中だから。まだ1枚も進められてないんだよ…?
莉壱の方へプリントの入ったクリアファイルとペンケースを寄せる。
「家でやってきた分の答え合わせをお願いします」
解答は莉壱が握っているため頼むしかない。
「ん…」
暖簾のように垂らしたバスタオルの内側から採点する声が聞こえる…答えが間違っている度に「おバカ」って呟いてる。
「はぁ…英語全然だめなんだね、半分も合ってないよ?」
「いいんです。間違えてから理解していくから」
「もう夏休みだよ?受かる気あるの?」
「あるよっ」
「こんなんじゃあ、夏休みどこにも出掛けられないじゃん…」
受験する本人以上に頭を抱え、机に突っ伏した。
「受験生に夏休みはありませんっ」
ピシッと言い放ち、目の前の問題に集中する。
全ての答え合わせを済ませ、暇を持て余した莉壱の指が、あたしの頬にかかる短い髪を耳にかける。
触れられた瞬間、痺れが走り肩をすくめた。ちょっかいを出されると勉強が進まないんですけど?!
「ねぇ、今からもんじゃ焼き食いに行く?」
いや、それ昨日行こうよ?今、勉強中だから。まだ1枚も進められてないんだよ…?