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甘えた
第11章 11
トイレに行こうとしたら先日とは逆に長谷川くんに声をかけられた。
無表情ではなく、微笑みを携えた姿。

「日曜日にホテルで親の会社の式典に出席するんだけど、終わった頃結愛花を待ち合わせ場所に連れて来てくれないか?」

「いいよ。……あっ、莉壱は?」

「アイツも出席するし、親が一緒に居るから心配ない」

あたしは笑顔で「了解」と返す。ちょうどいい機会だし莉壱の事聞いてみたい…

「あー…立ち入った話を聞いちゃうけど、子供の頃って莉壱と仲良かったの?」


「そうだな、久保には話しとくか……俺たちが異母兄弟ってことは知ってるか?俺が小5の時に母親が死んで、元々親権のあった親父に引き取られた。
小5って言ってももう俺は俺の世界で生きてたから、今更家族ごっこをするつもりはなかったしな。宛がわれたあの家でずっと一人で暮らしてきた。
小3だった莉壱はちょくちょく家に来て俺に遊んで欲しそうだったけどな…邪魔なだけで相手にしてやらなかった。
絡んでくるようになったのはアイツが中学に上がった辺りだな」


「やっぱ、寂しがってたんだ…」

「両親も仕事が忙しくて構ってなかったと思う…寂しくさせた分、俺はアイツの好きなようにやらせてきた」

「そこは違うでしょ?両腕を広げて迎え撃たなきゃ」

「…?」

「莉壱が喧嘩してる時の目見たことあるでしょ?あれは異常だよ。兄貴がちゃんとパンチの仕方を教えなさいよ」

「久保…」

「ん?」

「俺にアイツを殴れって言いたいのか?」

あたしは「さぁ?」と首を傾げた。
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