この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
甘えた
第11章 11
電車に乗る時に連絡を入れるのに、うっかり忘れて3駅目で送った。あたしが早く着いちゃっても合鍵あるし。


改札を出るとあたしは足を止めた。
前方を莉壱が歩いていた。ちょうど同じタイミングで帰ってきたらしい。

でも、声を掛けることは出来ない。

…女の子と一緒に歩いていたから。

莉壱よりも少し小さくて、長い黒髪を揺らしながら腕を組んで歩く後ろ姿は、どう見てもお付き合いをしている彼女だった。
仲良さそうにしゃべっている。時々莉壱が彼女に頬を寄せ「やめてよー」とでも言うように彼女に押し戻されたりしてイチャついている。

あたしと歩く時は手を繋ぐくらいで、こんなにべったりすることはない。
そもそもあたしたちはニセモノだからべったりする必要もないんだけど…

やっぱり彼女がいたんだ。あたしの男にならない?って言った時に『余所見をするのは許さない』って条件を出したけど、それは結愛花を見るなって意味でしかなかったし、例え他に女がいようとも関心は無かった。

無かった筈なのに、実際に目の当たりにするとイライラする。

結愛花を守るための任務だなんて言いながら、別の方法だってあったのに、あたし…彼女に対して申し訳ない事してるんだ。

ビルのエントランス前で二人は手を振りながら別れた。すぐに莉壱が彼女に駆け寄って肩を組んで腕を高く上げている。自撮りしたらしい。

どんだけ仲が良いんでしょうか。

これってガチもんでしょ。こんなに夢中になれる彼女がいるのなら、結愛花から気を逸らす役目なんて必要ないよね。もう任務なんて、やめたやめた。

明日、長谷川くんに報告しとこ。
/437ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ