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甘えた
第11章 11
「明日はね、用事があるから莉壱のとこには行けないんだ」
明日は倉庫パーティーがある。気が向けばだけど、気分転換にもなるし行きたいと思う。なにより、欲求不満を解消したい。
「用事って?」
「えっと、父さんのお友達のところに行かなきゃ行けなくて…あっ、夕方から2、3時間かかるかな。時間的にちょっと、こっちに来る余裕がないっていうか…」
すっごいヤバい…完璧な嘘を用意してないのに話し出してしまった。ぐだぐだな言い訳っぽくなっちゃったかも……
「ふーん」
ひび割れたスマホを操作しながら、気のない返事をしてくる。聞いて無さそうだから上手くやり過ごせるかも。
「莉壱は明日から夏休みでしょ、友達と出掛けたら?」
友達っていうか彼女ね。
「ふーん」
「あたしも夏休みになったら、本腰入れないと」
夏休みも行かないって意味をそれとなく含ませて。
「用事って一人で行くの?」
「うんうん、一人」
「明日じゃなきゃダメなの?」
「そーなの、明日じゃないとダメなんだって」
「ふーん」
スマホの画面をチラッと見てポケットにしまった。
「ごめんね」
「俺の方こそ、ごめん」
「え?」
「そのお友達、断って。なんならお父さんにお詫びの電話するけど?」
「え?」
「明日は絶対に来い。来なかったら迎えに行く」
あたしの方を見もせずに言い放った。
明日は倉庫パーティーがある。気が向けばだけど、気分転換にもなるし行きたいと思う。なにより、欲求不満を解消したい。
「用事って?」
「えっと、父さんのお友達のところに行かなきゃ行けなくて…あっ、夕方から2、3時間かかるかな。時間的にちょっと、こっちに来る余裕がないっていうか…」
すっごいヤバい…完璧な嘘を用意してないのに話し出してしまった。ぐだぐだな言い訳っぽくなっちゃったかも……
「ふーん」
ひび割れたスマホを操作しながら、気のない返事をしてくる。聞いて無さそうだから上手くやり過ごせるかも。
「莉壱は明日から夏休みでしょ、友達と出掛けたら?」
友達っていうか彼女ね。
「ふーん」
「あたしも夏休みになったら、本腰入れないと」
夏休みも行かないって意味をそれとなく含ませて。
「用事って一人で行くの?」
「うんうん、一人」
「明日じゃなきゃダメなの?」
「そーなの、明日じゃないとダメなんだって」
「ふーん」
スマホの画面をチラッと見てポケットにしまった。
「ごめんね」
「俺の方こそ、ごめん」
「え?」
「そのお友達、断って。なんならお父さんにお詫びの電話するけど?」
「え?」
「明日は絶対に来い。来なかったら迎えに行く」
あたしの方を見もせずに言い放った。