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甘えた
第12章 12
ベッドに引き込まれそうな程の気怠さを振りしぼって縋りつく。
「莉壱…好きっ……好き……好き…」
心の中が好きって言葉で埋め尽くされて、いくら吐き出してもすぐに満タンになって溢れてくる。
狭いベッドの上で抱き合いながら寝転がる、嬉しそうにふふっと笑う莉壱の腕に力が籠るのを心地よく感じながら、莉壱の肌に頬を擦り寄せる。
セックスよりもこのひと時に満たされたのは初めての経験だった。
「都羽がね、イーッって口の形で俺の名前呼ぶの可愛いよ。くすっ」
「イ―ッ?」
「そそ。り・い・ち」
あたしの頬の肉を摘まんで横に引っ張る。
「ほんとだ!莉壱の名前って子音が全部『ぃ』じゃん。りぃーいぃーちぃー」
「この名前付けてもらって感謝だな……あっ、忘れるとこだった、明日親んとこ行くから俺、居ないんだった。夜までには戻ってくるから、居てくれてもいいよ」
おととい長谷川くんからその話は聞いてる。会社の式典があるんだよね…?
「そーなんだ?じゃあ、あたし、友達と遊びに出掛けよっかな」
わざとらしく返事をする。
「莉壱…好きっ……好き……好き…」
心の中が好きって言葉で埋め尽くされて、いくら吐き出してもすぐに満タンになって溢れてくる。
狭いベッドの上で抱き合いながら寝転がる、嬉しそうにふふっと笑う莉壱の腕に力が籠るのを心地よく感じながら、莉壱の肌に頬を擦り寄せる。
セックスよりもこのひと時に満たされたのは初めての経験だった。
「都羽がね、イーッって口の形で俺の名前呼ぶの可愛いよ。くすっ」
「イ―ッ?」
「そそ。り・い・ち」
あたしの頬の肉を摘まんで横に引っ張る。
「ほんとだ!莉壱の名前って子音が全部『ぃ』じゃん。りぃーいぃーちぃー」
「この名前付けてもらって感謝だな……あっ、忘れるとこだった、明日親んとこ行くから俺、居ないんだった。夜までには戻ってくるから、居てくれてもいいよ」
おととい長谷川くんからその話は聞いてる。会社の式典があるんだよね…?
「そーなんだ?じゃあ、あたし、友達と遊びに出掛けよっかな」
わざとらしく返事をする。