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甘えた
第13章 13
待ち合わせの4時まで、原宿で結愛花と久しぶりのおデート。

朝から気合いを入れてコーデを考える。原宿だけだったらお気に入りの服でいいけれど、有名ホテルのラウンジに行くとなるとダメージジーンズは穿けない…

迷うほど服を持っていないあたしは、気合いを入れた割にすぐに決めた。黒のスキニーパンツと白のボートネックTシャツ、でかでかとDEADって書かれたロゴはネイビーの麻の七分袖ジャケットで隠そう…靴は、なぜかシルバーのエナメルという色を選んでしまったため履けずに押し入れにしまい込んでいたバレエシューズ。

格好良くパンプスを履いてみたいが、身長170センチのあたしにとってヒールは天敵だっ。

小さなショルダーバッグに荷物を詰め替える。今日は莉壱の部屋には行かないけどバッグチャームのファーはあたしと莉壱の象徴だったからニマニマしながらバッグに合鍵を取り付けた。


時間が来ると2軒隣の結愛花の家まで迎えに行く。
見た瞬間、胸がきゅんきゅんした。ナチュラルな白色の薄い生地を何枚も重ねたような膝下丈のワンピースをフワフワと着こなし、三角に折った淡いピンク色のスカーフを首元で結んでいる。

ストレートの髪もコテで巻かれてゆるふわヘア。

嗚呼…癒し系のあたしのお姫様っ。

「ゆ~め~可愛いぃ~」

メロメロになるあたし…

「うふふっ。ありがとぅ、とわちゃんもカッコイイっ」

結愛花があたしの腕に絡み付いてきた。 

ん?あたし女なんだけど…カッコイイって褒められても嬉しくないんだけど…でも今日はゆめとおデートだから、いーんだっ。
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