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甘えた
第13章 13
連れて来られたのは、ふんわりとしたアイテムが揃う、ゆるかわ系のショップ。

「これ可愛いぃ~、どおかなぁ?」

ブラウスを体に宛て微笑む。

「うん、似合うっ!可愛いよ」

「じゃあ、こっちは?」

「それも!可愛いぃぃ」

「じゃあ、これは?」

次々とあたしの意見を求めてくる。

「すっごく、似合う。可愛い~ぃ」

「ちょっと、とわちゃん!真面目に答えて?」

「もー、ゆめはどれ着ても可愛いのっ」

「そんなことないもん」

赤らめた顔をプイッと逸らしてブラウス選びに戻り、迷ったり試着したりして、長い時間をかけて1枚のブラウスを購入した。


お昼を食べるために混み合ったファストフード店の席に着く。
ハンバーガーを頬張りながら、楽しそうな表情の結愛花から長谷川くんの惚気話を聞かされる。
付き合い初めの頃は色々あって不安だったけど、周囲の目もすっかり落ち着き、順調にラブラブしてる二人の交際話を聞けて嬉しかった。

「あのね、夏休み中、銀河くん家で家庭教師をつけて受験勉強を見てもらうんだけど、とわちゃんも一緒にどう?って銀河くんから言われてるんだけど…どうかな?」

「今ね、莉壱に勉強見てもらってるんだ、ははは」

「そおなんだぁ~。莉壱くん、すっごい頭良いんだってね?」

「1年生なのにあたしより出来る…いっつもバカ呼ばわりされてるの。ううっ」

「ふふっ。偏差値高い進学校だもんねぇ~、私たちと大違い……そうだ!とわちゃんスカート買おうよ?」

今、現実から目を逸らした?!
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