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甘えた
第15章 15
「よいっしょっ」

あたしを抱えたまま体を起こす。

「あばら痛くないの?」

あたしは首を折り曲げ、またキスの続きをする。

「まだ痛いよ」

薄くまぶたを開けて見上げる莉壱に下唇を食まれる。

「ここも殴られたの?」

「みぞおちをね、狙われたから…ヤバいと思って腕で防いだら、腕ごと…やられちゃった」

キスをしながら、甘さとは遠く離れた会話をするあたし達。

「水月は危ないね」

舌を深く入れ込み上あごに這わせた。

莉壱が一瞬震え、吐息を漏らす。

「ん…ぁ、都羽…」 

跨っているあたしの下から体を抜くと、背を向けてあたしにもたれ掛かって甘えてくる。

「ぎゅってして」

莉壱の肩に顎を乗せると、あたしはTシャツの内側へと手を滑り込ませる。
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