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甘えた
第16章 16
気が付いたら自分のベッドに潜って悶々としていた。

将来に関わる莉壱の進路に口は出せない。むしろ莉壱の思い通りに進んでいくことを応援してあげたい。

でも、無理……。離れるのが嫌だ、行かせたくない、そばにいて欲しい。

大事な高校生活を恋愛感情で左右させるわけにはいかない、そんなの分かってるよーっ。

なんで決定してから言うの?行かないつもりだったからあたしに話す必要なかった?

莉壱を責めてもどーにもならない…

自分の気持ちの処理が追い付かない。

この間、莉壱と終わったと思った時は怒りのエネルギーの助けもあって精神が保てた。今度は違う…寂しさで押し潰されそう。

夕飯を食べることも忘れ、いつの間にか眠りについていた。


朝から気持ちが沈んで、ふらふらと抜け殻のようになったあたしは、昼前に結愛花に電話をかけた。あれ以来、様子伺いの連絡をメッセージで取り合ってはいるけれど、今日は莉壱とのことを相談したかったから電話にした。

案の定、長谷川くん家に居て、家庭教師のもとで受験勉強中だった。夜、家に戻ったら会う約束をして電話を切った。
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