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甘えた
第16章 16
「それも知ってたんだ…」

「初めて都羽を見たのは倉庫だからね。ロフトから見下ろしてる姿に不思議な感覚がしてさ」

いつの話?ロフト?……警備をする光政と連れ立って倉庫に行った時?

「あの暗がりであたしが見えたの?」

「見えたよ。クオリアだから…理屈じゃないんだ。声を掛けたけど、振り向いてもらえなくて……もう一度会いたくて、都羽のこと探し回った」

えーっと…ハーレムの輪が近くで騒ぎ出しそうだったから逃げるように急いだ気もする。ひょっとして、あの時会ってたの?!

そういえば、光政がよく険しい顔をして出掛けてた?あれは喧嘩を売りに来てたんじゃなくて、あたしを探してたんだ……

あはっ。長谷川くんに悪さばっかりしてるから、何にも悪いことしなくても皆に警戒されちゃって……でも、その悪さがなかったら出会うこともなかったよね。

「ねぇ、寂しくなったら『みやこ』にもどっちゃう?」

「寂しくならないよ」

さらさらの黒髪に手を差し込み、顔を寄せて頬擦りをする。
離れていても心の中に莉壱を想い続けるっていう気持ち半分と、残り半分は強がり。
背中に廻された手が握り拳を作ったのを感じ取った。


「都羽、いってきます」

「うん。いってらっしゃい」


莉壱は『待ってろ』って言葉で縛ってくれない…あたしも『待ってる』と言葉にはしなかった。あたし達は、何の約束もせずに長谷川くん家の駐車場で別れた。

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