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甘えた
第5章 05
不審者に間違われる事もなく無事に家に着いた。

ペンキってどうやって落とすんだろ?

内装職人なら知ってるはず…父さんに電話をして事情を話すと、すぐに帰ると言ってくれた。

そのままで居ろって言われたから庭にまわって外で待つことに…

光政に電話をしようとしてスマホを取り出すと、丁度のタイミングで電話がかかってきた。

相手は『セフレ』こないだもかかってきたな?つーかセフレなんて登録してないんだけど…たぶん勧誘とか如何わしい業者とかそんなとこだろう。

用がある人なら留守電に入れるはず、知らない番号は一目で迷惑電話とわかるような名前を付けて一旦保留にしておく癖がある。

出なければ被害を被ることもないし、万が一番号を変えた友達だったなら名前を書き換えれば済む話。

着信音が切れるのを待つとすぐさま着信拒否にして『りんごちゃん』の発信ボタンを押した。

「ほわはん?!」

「光政、生きてるぅ~?」

はひはひ喋るけど声は元気そうだった。

「ひひへふほー!ほわはん、ほへ、へんひはひょ!」

「なーに言ってるのか、わかんないよ…生きてるんだったらそれでいいよ、じゃあね」

口の中まで腫れてるんだろう、あまりしゃべらすのも悪いので、すぐ切った。

ひどい顔してるんだろうなぁ……
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