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貴方の心と身体を癒してさしあげます
第2章 愁子×沙羅 - 桜の散る頃に
「桜に何か思い入れが?」

愁子の目が細められる。
何かを思い出しているかのように…

「満開になったら…ここでお花見をいたしましょう…その時にでも、私の昔話を聞いてもらえますか?」

儚げな表情が私を魅了する。

「ええ。時間はありますから、お聞きいたしましょう。」

その日から、愁子の口数が減って行く。
私の面倒はきちんとみてくれる。
しかし、それ以外は部屋からでてこようとはしなくなった。
食事中もいつもの笑みはなく黙々と食べて部屋に戻る。

「愁子…私にできることはないですか?」

たまりかねて声を掛けてみる

「いいえ…明日…満開のようです…お昼は外で食べましょうね」

無理に笑顔を作って自分の部屋に戻って行く。
明日は桜が満開になる。
愁子が何を話すのか、何が伝わってくるのか…
桜が散る時まで…
それが何を意味するのか…
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