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貴方の心と身体を癒してさしあげます
第2章 愁子×沙羅 - 桜の散る頃に
スケッチブックに描かれている絵を見て私も祖父も魅了されました。
その繊細なタッチと色遣いに目を奪われたのです。
祖父はその方をえらく気に入り、この別荘を貸し与えることにしました。
私がその方に惹かれているのを祖父は感じ取ったんでしょうね。
…私の人生はもう決まっていました。
だったら、少しの間だけでも私の自由にと…必ず屋敷に帰ってくることを条件に1年ほど私を自由にしてくれました。
もちろん、私の居場所は祖父が言うはずありません。
帰ってからも誰一人私のことを心配などしていなかった…
分かっていたことですけど、やはり寂しかった。
それでも、その方と過ごした1年のおかげで耐えることができたんです。
その方との2人の時間は夢のようでした。
最初は風景がばかり書いていらっしゃいましたが、途中からは私をモデルに書きたいと、私はモデルを引き受けました。
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