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貴方の心と身体を癒してさしあげます
第2章 愁子×沙羅 - 桜の散る頃に
『どうしたんですか』
不思議に思って聞いてみました。
『僕みたいな者が、君みたいな女性を抱いてもいいのかい?君は良いところのお嬢様…私はただの絵描き…未来がない2人が愛し合ってもいいのかい?』
私はうれしかった。
その方も本当は私の事を求めてくれていたのだと。
『ええ。残念なことに、私とあなたに未来はありません…それが私の運命です…ですが、祖父が与えてくれたひと夏の自由を無駄にしたくありません…私は貴方を愛してしまいました。この夏のだけの物だと分かっていても自分を止められません。屋敷に戻る時に、貴方と離れることで泣くかもしれません。ですが、何もしないほうがもっと後悔します。』
私はその方に近づいて言いました。
『だから私を抱いてください。ひと夏の恋でもいいんです。私とつきあってください』
その方は何も言わずにキスをしてくれました。
そしてそのままベッドに移動して…私たちは結ばれました。