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貴方の心と身体を癒してさしあげます
第2章 愁子×沙羅 - 桜の散る頃に
初めての経験でした。
肌と肌の温もりがこんなにも気持ちよくて、安らげるなんて知りませんでした。
愛情のない家で育った私には、新鮮でした。
知らない世界を知った私は彼に没頭していきました。
そして部屋でも居間でも、外でも愛し合い続けました。
「ねぇ、沙羅?私がすんなりと、その方を手放せると思う?私に人の温もりや優しさを教えてくれた方を」
愁子は話をいったん止めて私に聞いてくる。
「無理でしょうね…彼もまた同じだったのでは?」
「よくある話なのかしら?だからかしらね、きっと。冬が終わる頃に、祖父が現れたんです。その方に海外で絵の勉強をしてみないかと…きっと、私とその方を引き離すためだったんでしょう」
『君の絵を見せたら、ぜひ支援したいと言ってくれている人がいるが、どうするかね。フランスに留学も考えているそうだ』
その方は目を輝かせて即答しました。
『ぜひ、ご紹介ください。』
その言葉を聞いて祖父は満足気に帰って行きました。
桜が散る頃には屋敷に戻るように私に言い含めて…
肌と肌の温もりがこんなにも気持ちよくて、安らげるなんて知りませんでした。
愛情のない家で育った私には、新鮮でした。
知らない世界を知った私は彼に没頭していきました。
そして部屋でも居間でも、外でも愛し合い続けました。
「ねぇ、沙羅?私がすんなりと、その方を手放せると思う?私に人の温もりや優しさを教えてくれた方を」
愁子は話をいったん止めて私に聞いてくる。
「無理でしょうね…彼もまた同じだったのでは?」
「よくある話なのかしら?だからかしらね、きっと。冬が終わる頃に、祖父が現れたんです。その方に海外で絵の勉強をしてみないかと…きっと、私とその方を引き離すためだったんでしょう」
『君の絵を見せたら、ぜひ支援したいと言ってくれている人がいるが、どうするかね。フランスに留学も考えているそうだ』
その方は目を輝かせて即答しました。
『ぜひ、ご紹介ください。』
その言葉を聞いて祖父は満足気に帰って行きました。
桜が散る頃には屋敷に戻るように私に言い含めて…