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貴方の心と身体を癒してさしあげます
第2章 愁子×沙羅 - 桜の散る頃に
『泣かないで、愁子…君に泣かれたら僕の決心が鈍ってしまう…』

『鈍ればいいのよ。私と一緒にいると言ってくれさえすれば私は』

『それは無理だよ。…もう決めたことだ…いや…ずっと前から決まっていたこと…』

彼は振り向いて久しぶりに私の目を見てくれた。
その目が寂しそうで、泣いている様に見えた

『あと数日だけしか一緒にいられないんだ。だったら楽しく過ごさないかい?喧嘩をしたまま別れるのはつらい…』

私は何も言えなかった。
決心が鈍ると言いながら、彼の気持ちは固まっていた。
私が何を言っても無理だと気付いてしまう。

『あなたなんて愛さなければよかった…会わなければよかった』

私はそう叫んで自分に部屋に逃げてしまった。
最低な女よね。
最初から2人の行きつく先なんて分かってたのに。
愛に夢中になりすぎて現実を忘れるなんて…
それに、彼がせっかく楽しく過ごそうって言ってくれてるのを跳ね除けて我を貫いてしまって…
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