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貴方の心と身体を癒してさしあげます
第2章 愁子×沙羅 - 桜の散る頃に
「彼が出て行ってから私は屋敷に戻りました。そして結婚をして子供を産み自由になる時間なんてなかった。夫婦の間に愛は生まれなかったけど私の立場上、1週間も家を空ける事なんてできなかった。それでも子供たちの手が離れてしまえば私は用済み…私が何をしようと誰も気にしないの。5年も家を空けても誰も探しになんてこないのよ。だから、ここに住み始めたのは数年前から…それ以前に彼は来たかもしれないし来てないのかもしれない…だけど、何もこの手に残っていない私の人生。この手紙だけを望みに、死にゆくまでの人生を彼を待つだけに費やしてみたいの」
「愁子…貴方の本当の望みは何ですか?」
「私の望み…初めて会った時も同じ質問したわね…私の望みは…彼に会いたい…彼と愛し合いたい…人生を共に生きていきたい…」
カタン
とまた、物が落ちる
「それが無理なら…」
私はその先の言葉を遮るようにして、人差し指で口を押える。
「その先は必要ありません。さみしさに流されてはいけませんよ。彼は必ず現れます。この桜が散る頃までに…だからその気持ちを大切になさい。流されてしまったら、彼と会った時に必ず後悔する…だから、ここまでです。」
私は彼女の顎に手を当て上を向かせる。
「お代はいただきました。愁子の本当の望みを叶えて差し上げましょう」
そう言ってキスをする。
そして、そのまま愁子は崩れ落ちて沙羅の腕の中で眠る。
「愁子…貴方の本当の望みは何ですか?」
「私の望み…初めて会った時も同じ質問したわね…私の望みは…彼に会いたい…彼と愛し合いたい…人生を共に生きていきたい…」
カタン
とまた、物が落ちる
「それが無理なら…」
私はその先の言葉を遮るようにして、人差し指で口を押える。
「その先は必要ありません。さみしさに流されてはいけませんよ。彼は必ず現れます。この桜が散る頃までに…だからその気持ちを大切になさい。流されてしまったら、彼と会った時に必ず後悔する…だから、ここまでです。」
私は彼女の顎に手を当て上を向かせる。
「お代はいただきました。愁子の本当の望みを叶えて差し上げましょう」
そう言ってキスをする。
そして、そのまま愁子は崩れ落ちて沙羅の腕の中で眠る。