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貴方の心と身体を癒してさしあげます
第2章 愁子×沙羅 - 桜の散る頃に
彼の唇が私の唇に触れた。
電流のようなものが身体を駆け巡り、30年間待ち続けていた、乾ききった私の心も身体も潤っていく。
唇が離れ、彼は私の手を引いて2階の私の部屋に連れて行く。
この別荘で一番桜がきれいに見える場所。
2人で何度も愛し合った…ベッドに私を座らせた。

「もう…離さないでください…短い人生を…どうか私と共に…」

私がそう願えば彼も同じ思いを返してくれる。

「もちろん…死ぬその時まで…愛しているよ…愁子…」

私の言葉も聞かないまま、彼は唇を重ねる。
30年間の穴を埋めるかのように激しくも優しく何度となく唇を重ねた。
そのキスで今までの辛かった私の人生が全て洗い流されていく。
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